春雨降りて、百穀を生化すれば也
穀雨とは『五穀を潤す雨が降る』と言う意味です。春の暖かい雨が降って穀物の芽が伸びてくる頃、たんぼや畑の土は雨を吸って黒々とした肌に変わってきます。どことなく生き生きした情景です。農家にとっては、種蒔きの適期です。
旬の魚介
春から夏にかけて北海道から九州まで獲れ、市場では「きす」と呼ばれていますが、「きすご」と呼ぶ地方も多いようです。
白く透明で姿もきゃしゃで美しいことから、海の貴婦人とも貴公子とも言われています。
きすは脂肪分が少なく、良質なたんぱく質、カルシウムやマグネシウムなどを含む栄養価の高い魚です。
上品な味の白身魚で食べやすい魚なので、刺身や焼き物、てんぷら、酢じめ、吸い物とさまざまな料理に工夫していただきましょう。
きす釣りは江戸の娯楽であったようで「大海の 一尾の鱚を 釣りにけり」と、その様子が断腸花によって俳句に詠まれています。