春の氣立つを以て也
降りそそぐ太陽の光やあたりにただよう空氣の中に春の氣配も感じられるようになってきます。 この日から立夏の前日までが暦の上での春ですが、実際の氣候ではこの頃はまだ寒さは最も厳しい頃です。
旬の草花
夏の野草ドクダミは、十薬(じゅうやく)ともいい、万能薬として民間療法に用いられてきました。
日陰のやや湿ったところに生息し、可憐な白い花を咲かせます。
ところが、この4枚の花びらと見えるのは実はガクのようなもので、花は中心部のシベなのです。
独特のにおいを持ちますが、この成分はデカノイルアセトアルデヒドといい、肺炎球菌や黄色ブドウ球菌、白癬菌などを抑える力があると言われています。
他にも利尿作用や血圧降下作用のあるクエルシトリンや血液をサラサラにするイソクエシトリンを含んでいます。
ドクダミの効能は数多く、吹き出物やむくみ、便秘の解消、冷え性の改善、糖尿病や動脈硬化の予防にもなるようです。
主な成分は、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、マンガン、亜鉛などです。
全草をよく乾かしてお茶にして飲むとさまざまな効能が得られますが、腎臓に障害のある人はカリウムが排出されにくいため飲用は控えた方がよいようです。