春の氣立つを以て也
降りそそぐ太陽の光やあたりにただよう空氣の中に春の氣配も感じられるようになってきます。 この日から立夏の前日までが暦の上での春ですが、実際の氣候ではこの頃はまだ寒さは最も厳しい頃です。
旬の草花
秋の七草は、山上憶良が万葉集で「秋の野に 咲きたる花を および折り かき数ふれば 七草の花、萩の花 尾花 葛花 撫子の花 女郎花 また藤袴 朝顔の花」と詠んでいます。
今でも日本の秋を代表する草花として知られています。
萩は、紫色の細かい花をたくさんつけます。
尾花とは、野山に自生しているススキのことです。
葛花は、赤紫の花をつけ、根はくず粉や漢方薬の葛根湯として用いられます。
撫子の花は、ピンクの花をつけ、花のふちが糸状に細かく裂けてています。
女郎花は、黄色の小花をたくさんつけ、漢方では根は敗醤根という炎症を抑える薬として用いられます。
藤袴は、淡い紅紫色の花をつけますが、乾燥させると良い香りがするので、
香料として用いていました。
朝顔は、桔梗としての説が有力で、紫の花をつけます。
これらの花たちは、昔からお月見には欠かせない秋を彩る花々です。