春の氣立つを以て也
降りそそぐ太陽の光やあたりにただよう空氣の中に春の氣配も感じられるようになってきます。 この日から立夏の前日までが暦の上での春ですが、実際の氣候ではこの頃はまだ寒さは最も厳しい頃です。
旬の草花
けいとうは韓藍(からあい)とも鶏冠花(けいかんか)とも呼ばれ、万葉集にも登場する花です。
染色に用いられたから韓藍、花が鶏のとさかのように見えるので鶏冠花との名前が付いたとも言われていますが、槍のようにとがって咲く花などもあります。
主な種類は、羽毛ケイトウ、久留米ケイトウ、トサカケイトウです。
色は赤、橙、黄色など華やかで、夏の終わりから晩秋にかけて、花の少ない時期に庭にいろどりをあてえてくれます。
日本では親しまれてきた花の一つで、万葉集や俳句などにも詠まれています。
俳句では与謝蕪村の「秋風の 吹き残してや 鶏頭花」が有名です。
また、江戸時代には狩野派の画家である狩野永徳によって鶏頭花が描かれています。